Facebookでもtwitterでもなくメルマガに回帰する個人メディア

ちょっと前の話だが、久々にKさんを誘ってAppleやガジェットの話をしようと思ったら、
丁度先約と飲んでおられ、とはいえ混ざっていいということなので一緒に飲ませて頂いた。

先約の方(Aさんとする)の話が面白くて、
ついでに今、個人がWEBから発信する舞台について思うところがあったので
メモ的に超だらだら書いてみる。

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まずAさんの話。

Aさんはなんせ旅が好きなんだそーな。
そこそこの期間休みがあると1人でどこにでも出掛けてしまう。
明確な目的(地)もあるようでなくて、
過程だとか交流みたいな旅そのものと、主に電車を使う移動が好きなんだとか。

泊まる場所だけは決めておいて、18切符などを使って平気で途中下車するスタイル。
飲み屋にふらっと入って飲んだり、思いつきで下車してみたり、
時刻表だけは持ってその日の宿泊地までは到着するかを考えてのことではあるが
自由なスタイルをすごく楽しんでおられるのが伝わって、旅のお話はとても面白かった。

でも面白かったのはそれだけじゃない。
Aさんは、旅日記を友人にメールする。
リアルタイムじゃなく、旅先のメモを読みかえしながら、後日携帯で送るんだとか。
こんな出来事があった。美味しいものを食べた。素敵な出会いは、今回も無かった笑。などなど。
Kさんにも送られてくるそうでべた褒めしてた。

そりゃそうだ。初めて聞く手法だし、面白いもの。
アナログなメルマガというか、メールの古くて新しい使い方に思えた。
いわば自費出版のような。

当然、何故blogにしないんですかとも聞いてみた。
そしたら難しいから。だって。
そっか。blog、難しいのかと思った。
一回の旅行記で100通を超えるメールを送ることもあるらしく、
テキストを打つのには抵抗感がないはずで、
聞き忘れたが、恐らく初期設定が面倒なんじゃないかな。

メールを送るくらいだから、見てもらいたいという欲求はあると言ってた。
blogにして見返せるようにすると面白いですよ、とおススメしつつ、
このやり方のままの方が面白そうだなとも思った。

とりあえず僕にも送ってほしいとメルアドを交換させてもらった。
余談だが赤外線通信のやり方がよく分からなくて自分にがっかりだった。

もう1つ、漠然と感じる個人メディアの行方。

最近、有料メルマガを発行する著名人が増えている。
何年も前からいたけど、自分の観測範囲において、メルマガを始める人が明らかに増えた。
概ね週1回ペースで発行し、月額500~1000円が相場のようだ。

例えば「まぐまぐ」だと6割が発行者収入となるので、
800円で発行すると1人当たり480円の収入。
1000人が登録すれば一月48万円にもなる。

あのホリエモンは10000人以上の登録者数らしいので、
一月あたり少なくとも480万円。。。
メルマガだけで年収5760万になってしまう。
いずれ内容まとめて(電子)書籍化するだろうし、もっと売れるんだろうな。
獄中でも稼ぎまくるホリエモンすごいわ。

通販や携帯・スマフォを通して、
WEBサービスに対して課金することに抵抗感がなくなってきた(慣れてきた)ことが、
昔は無料ばかりだったメルマガに課金することへの敷居を下げているのだろう。
でも本当は、
「猛烈な勢いで増えるコンテンツから自力で取捨選択するコスト
 <<<<信頼できる人の定期的で密度の濃い情報を得るコスト」
になってきたからじゃないかと考える。

正直言って、Facebook、twitter、Google+、tumblr、Foursquare、Instagramといった
勃興するソーシャルサービス、
メール、BLOG、mixi、ニュースポータル、ウェブサイトといった旧来のサービス、
たくさんありすぎて見きれるわけないだろと思う。
ソーシャルサービスを活用することで1個人が発信する情報も爆発的に増えた。
限られた時間で把握しきれるわけがないし、有意義な情報ばかりでもない。

かといって一か所に集約出来ないのが悩ましい。
サービスごとに情報速度・濃度に違いがあり、
友達がどこのサービスに力点を置くかだってわからない。

発信する側も個別のサービスを使いこなすだけで大変だ。
なうしてイマココして写真アップして、反応されたら返事して、
「誰かがどこかでなにをした」って話をRTしていいね!してブックマークして、、、
本当に面白かったか判断する暇なんてない。
しょーじき疲れたって人も多いはず。

○○疲れなんてのはよく言われるけれど、
大抵は取捨選択判断が追い付かなくなる頃に言いたくなるもんだ。

企業、法人アカウントが多くなりすぎて、
どんどん小粒で面白いものが埋もれていくんだよね。
バランスが難しいし、そんなもの考えながらサービス使うのはだるい。

新サービスがなんで選ばれ、流行っていくかってのには色々な理由がある。
ただサービスを使いたいだけの層を除いた普通の人からすれば
以下の理由で選択している可能性が高いんじゃないかなと思う。

・楽して好きな情報だけ見たい
・みんなに人気の情報は知りたい
・出来るだけ企業、広告、金の香りはさせないで欲しい
・当然使い方は簡単で分かりやすくしてね
・わからないことがあったら周りの人に聞くからね

一定の著名人、知識人を集めた言論ポータルもあるにはあって、
blog以上調査記事未満みたいな署名記事はそこいらじゅうにある。
でも記事当りの単価が安い上広告収入も下がる昨今じゃ運営するだけできつい。

で、メルマガに回帰しているように見える。

誰にでも使えて、
課金プラットフォームも整い、
囲い込むこともできる。
検索に引っかからないしコメント欄が無いから炎上もしない(or しづらい。大事)
メリットは盛りだくさんだ。

クリック制のアフィリエイトよりも確実で効率的に収入が得られる点もポイントが高い。
まあただの素人が始めても収入となるだけの購読者を集めるのは非常に難しいだろうけど。

ただ、個人的には有料メルマガブームはあまりいい方向だと思えない。

今配信し始めた人たちはある程度利益を出すだろうし、
先行者利益が見えてるから立て続けに広がっているのだろう。
これから始める人たちはもうあきらめたほうがいいんじゃないか。
買い切りではないから、月額800円を4つも5つも購読するのはちょっと大変で、
少ないパイ(購読者)を争うことになりそう。

多分抱き合わせメルマガなんてのも出てくるし、
ダンピングが始まって質も落ちる。
玉石混交、どのメルマガを選んでいいかわからない時代になる。

じゃあどうしろっていうのに結論は出てないんだけど、
というか大分グダグダな話になってしまったが、
twitterやFacebookを始めた方がいいですか?って聞かれたときは
そんなにあわてずBLOGでゆっくり、自分のことを書いてみなよと勧めることにしている。
もちろんやりたい人はどんどんやればいいし、まあそういう人は聞いてこない。
聞く人はやらなきゃならない脅迫観念に襲われていることがある。

反応を(すぐには)求めないで、きちんと書いてみる。
出来るだけ多く書いた方がいいとは思うけど、
毎日書けなくても気にすることはない。

どんなことを書いてきたのかたまに見返してみて、
twitterやFacebookを始めるのはそれからでいいと思うよと、伝えることにしている。

でもさ、AさんがいつかBLOGやtwitterやFacebookを始めて、
プライベートメールマガジン旅日記がどんどん広がったらいいなと思うけど、
やっぱり今のままでもいいのかなーって。

個人メディアの明日はどっちだ!?

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