別荘が無くなってから自分の時間が出来てきた。
本を読む時間がばっちり取れるようになってきたので、積ん読本を崩してどんどん新しい本を仕入れて行きたい。
そんな心持ちにHONZはヤバいのだ。みんなも巻き込まれろ。
さて。
先日の『監督 ザッケローニの本質』と同時に購入した『「観察眼」遠藤保仁、今野泰幸』は、
新書ならではの新鮮で軽い本だった。
まったく、新書は鮮度が命だな。
読み進めて結構驚いたけど、今野がFC東京所属だったギリギリまでのことが収録され、
新シーズンの、大熊前監督退任後への想いも語られていた。
見に行った天皇杯決勝までは触れられていないので恐らく昨年末にインタビューされたのだろうな。
結果的にもうすぐ始まる今季より、二人はガンバ大阪でチームメートとなった。
二人を選んだ編集者は今頃酒が旨いことだろう。
今野回想→二人で過去試合振り返り→遠藤回想という構成で、
(ほぼ間違いなく)二人にインタビューしたものを編集した中身となっている。
遠藤の方があきらかに観察レベルが高いためこの順番となったのかなと邪推。ははは。
『監督ザッケローニの本質』で今の代表がどのような考えで構成されているのかを知り、
本著でその代表の中心人物がどのように感じているかを知ることが出来る。
セットで買うのにいい組み合わせだと思う。というかザッケローニ株がますますが上がること請け合い。
今野のサッカー観は長谷部や本田のような次世代と比べ本書の中ではやや浅く見え
「観察眼」という感じではないのだけど、センターバックの言葉と考えれば充分知的だ。
というか日本代表クラスのセンターバックでは、先日引退した宮本以外全部体育会系武闘派に見える。
偏見だけれど。
体格に恵まれず、頭を使わないと戦っていけない選手だからこその言葉は面白いし、
肉体の強さはともかく体格だけならバルセロナの魂、プジョルも大きくない。
カンナヴァーロになりたいと言う今野には是非ともそうなって貰いたいと思うのです。
今の日本代表は、本著の遠藤・今野が年長組で若い世代がかなり多い。
年長組が経験豊富でおだやかな二人であることも、現代表の雰囲気が良さげな理由でもありそうだ。
もう一冊くらい代表関連の本を読むとザッケローニ体制についてほぼ俯瞰が出来そうな気がするのだが、
それは今週末に紀伊國屋を彷徨って探すこととしたい。
余談だけど、気付けば殆どのサッカー選手が年下になってしまった。
甲子園を年上目線で見るようになってからの月日の流れは、早いもんだなあ。